静養病棟での『集団精神療法の活動』のご紹介

今回は、当院静養病棟で週に1度行っている集団精神療法の活動をご紹介します。

ここでは、患者様の意欲や主体性を上げるための方法の一つとして、コミュニケーションに重点を置いています。
誰かと話をして良い反応が返ってくる、だからまた話をしてみようという気持ちになる、というサイクルが生まれることを期待して様々なことをテーマに、皆さんで話をする時間を作っています。

日頃あまり話さない患者様が発言してみたり、あるいは自分からは発言しないけれど他の患者様の話を聞いてクスっと笑ったりする様子が見られます。
参加の仕方や楽しみ方は人それぞれで異なりますが、いつもはお一人で過ごされている方でも、他の人との交流を持つことに開かれた姿勢を見せる方がいらっしゃいます。
ここでの体験が日頃のコミュニケーションの向上につながり、意欲や主体性への刺激となればと思って取り組んでおります。

春の初めには、「4月と言えば・・・」というテーマで話し合いました。
皆さんから「出会いと別れ」、「入学式」、「お花見」など意見が上がり、「私の頃の入学式はこうだった」と、昔を思い出しながらお話する方もいらっしゃいました。
1月にもご紹介した『回想法』にもつながります(昔の思い出を話すことで認知機能の維持、改善が期待できる)。