第2病棟(慢性期男子開放病棟)では、半年間を1クールとし、SST(Social Skills Training)を行っています。1月からスタートしたクールも後半に差しかかり、実施当初とは参加メンバーに大きな変化がみられています。
毎回SSTのテーマに取り組む前には、アイスブレイクを行っています。メンバーさんが積極的に発言できるよう場の雰囲気作りに活用しているだけでなく、講義のテーマに関係するようなゲームを体感していただき、そこから各々感じたことや気づきを得た上で、テーマに取り組んでいます。当初は、心理士のファシリテートが必要だったアイスブレイクに関しても、今ではメンバーさん自ら積極的にグループ分けや課題を達成するために相談や協力をしながら取り組む姿勢がみられます。
現在は【自分の気持ちを伝える】というテーマで取り組んでいますが、メンバーさんより「嬉しい気持ちなどの伝え方はできるようになったけど、嫌な気分を相手に伝えるってなかなか難しい。もうちょっとこのスキルについて取り組みたいけど、皆さんはどうですか?」と提案がありました。他のメンバーの方も、日頃苦手意識を感じることが多いとのことで、引き続き上記のテーマのスキルアップに取り組んでいます。日常の困った場面や苦手なスキルについてメンバー同士積極的に共有することで、自己を客観的に振り返るきっかけとなったり、自分だけが抱えている悩みではないという安心感が、スキル獲得の上でのモチベーションにもなっている様子がうかがえます。
集団で行っているプログラムですが、一人一人の課題にも寄り添いスキル向上を図っていけるよう引き続きサポートを行っていきます。