2019-01-30

節分の準備

認知症病棟2月のレクリエーションは節分に豆まきを行うため、患者様とその準備を行いました。乾燥した豆は喉に詰まりやすいため、残念ながら入院中に口にすることは出来ません。カラフルな用紙を準備して、小さく丸めることで豆に見立てることにしました。

作業中に子供の頃どんな節分の日を過ごしたか、自分たちに子供が出来て、子供達とどんな節分の日を過ごしたか、など思い出話をしました。決して裕福な時代ではなかったけれど、そのような行事の意味を教えたり、教えられたりしながら過ごした時が良かったと、皆さん振り返っていらっしゃいました。病棟レク当日はその豆に見立てた玉を「鬼は外。福は内」と言いながら、鬼のお面を付けたスタッフに向け投げて頂き、患者様たちから沢山の笑顔が見られていました。

認知症の方が昔を懐かしみ会話することは良い刺激になります。今後もこのような月の行事を取り入れた病棟レクを行っていきます。

【バリデーションについての続き】
前回は言葉を使うテクニックの中から「オープンクエスチョン」について説明させて頂きました。
今回は言葉を使うテクニック「反対のことを想像する・極端な表現」についてお話します。
これも質問の仕方になりますが、言葉によるコミュニケーションがある程度可能な認知症の高齢者に対して、欲求や感情の表出を促す刺激になるテクニックです。
例えば「帰りたい」と訴えてくる方に対して「反対のことを想像する」テクニックは「帰りたくない時はどんな時ですか」と聞きます。「極端な表現」では「一番帰りたいのはどんな時ですか」と聞きます。その返答によって、オープンクエスチョンの時と同様、認知症高齢者の行動の理由が見えてくることがあります。このテクニックはなかなかパッと出てきづらいですが、繰り返し行っているうちに出てくるようになると思います。