2020-03-25

心理室の活動

閉鎖病棟SSTについてご紹介します。

SSTとは社会生活を送る上で必要なコミュニケーションスキルを向上させていくプログラムです。
閉鎖病棟SSTでは各々そのコミュニケーションスキルを磨き直し、開放病棟へ行くことを当面の目標として練習に励んでいます。

半年クールで行ってきた練習も3月に入って終盤戦。この半年間で「挨拶」「会話を始める」といった会話の基本から、日常生活にある「頼みごとをする」「断る」といった練習を通して、どのようにすると相手に自分の気持ちが伝わるか、話し合ったり、実体験したりしてきました。

今回のテーマは「文句や苦情に対応する」。
「病棟のテレビの周りに人はいるけれど見ていない様子だったので見たいチャンネルに変えたら怒られてしまった」という場面を想定して、どう対応するかを考えました。


まずはこのような場面があったらどんなふうに自分だったら言いそうか、考えて発表してもらいました。
気づかなかった理由を述べつつ謝罪をし、そしてどのように折り合っていくか……を自ずと焦点に置かれている方が多くみられました。
しかし中には「実際に見ていなかったならいいじゃん」といった意見が出ました。ただ<そのまま相手に返答したときにどのような反応が返ってくるかしら?>とスタッフから返すと「喧嘩になる……」「それに見てなくても聞いている人もいるかもしれないよ」「そっか、でもな……」。自分の気持ちも大切にしたいし、相手との関係でどう保っていくか、戸惑われた方もいましたが、ロールプレイしたり他の人のロールプレイを見て参考にしながら、みなさん自分自身の言葉で伝え方を考えて練習することができました。

今回は少し難しいテーマでしたが、それでも半年という期間を経て積み上げてきたものは大きいなと感じた回でした。

また4月から新しいクールが始まります。4月以降も参加継続される方、また新たなメンバーも加わる予定です。
一つ一つの積み重ねを大切にプログラム内容を考えていければと思います。