皆さま、こんにちは。寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。戸田病院リワークには復職や再就労を目指しリハビリに取り組んでいる方が多くおられます。再発予防のため、自分らしさを取り戻すため、辛さや苦しさに飲み込まれない様に新たな生き方や働き方を見出すために頑張られている姿に職員もまた勇気を頂いております。今回はこの冬に卒業されたメンバーさんの『卒業生の声』をご紹介します。
『リワークを受けて』
10月の下旬から約3ヶ月間、大変お世話になりました。
まず初めに、私は今回、2度目の休職となります。1度目は、職場での人間関係の悪化により、体調を崩し休職をしました。初めての休職だったため、1日でも早く復職したいという焦りと仕事を休んでしまって職場に迷惑を掛けているのではないかという罪悪感がありました。早く復職したいとの焦りから、少しでも体調が良くなると、主治医と復職の時期について相談をしていました。そして、仕事を休職してから5ヶ月間で職場に復帰をしました。復帰後は、順調に仕事をしていましたが、上司からの威圧的な態度・言動、窓口対応や事務作業などの業務が多岐であったため、徐々に仕事での集中力が続かなくなり、そして、常に緊張するなど身体的な症状(私の場合は、のどの渇きや手足の痺れなど)や精神的に不安定になっていきました。職場では、別の上司と相談しながら、配置転換などをしてもらいましたが、症状は良くなることはなく、悪くなる一方となり、2回目の休職となりました。休職してからは、自信もなくやる気が湧かず、家に引きこもる毎日を過ごしていました。
休職してから、3カ月が経過したころから、症状が不安定ながらも体調が良い日には外に出て散歩などの軽い運動を行うことが出来てきました。この頃から、徐々にですが仕事(復職)のことも考えることができるようになってきました。主治医に復職の相談をしたところ、「うつ病は再発や無理をすると今以上に症状が悪化する恐れがある。しっかりと病気の知識やストレスの対処方法を学んだほうがいい」と言われ、戸田病院のリワークを受けるよう言われました。自分では、病気に関する本や自己啓発本を買うなりして、病気について、それなりに勉強してきましたし、それに、職場への復帰に対する焦りでリワークを受けることに関しては消極的でした。妻や両親、職場の上司と相談し、将来的なことを考えたらリワークを受けたほうが良いということでリワークを受けることにしました。
初めて、リワークに行く日の朝は今でも忘れません。不安と緊張で戸田病院まで行けるのかと考えていました。ましてやリワークに行く時間は生憎にも通勤時間と重なり、満員電車でしたが、何とか戸田病院に無事に着くことができました。不安と緊張のなか、プログラムを受講し、昼休みにはリワークに通所されている方々から、「一緒にカードゲームでもやりませんか」と誘っていただき、あっという間に時間が過ぎました。1日が終わってみると、久しぶりの心地の良い緊張感と疲れがあり、何とも言えない充実感がありました。何日かリワークに通うようになり、リワークの通所者の方々とも仲が良くなり、リワークに行くことが楽しみになってきました。また、プログラムや面談をとおして知ることのできた病気の知識や様々なストレスに対するスキル・自分の傾向やその対処方法・無理をしないことの大切さ、そして、自分自身を見つめ直し、理解することができました。私の場合、症状が悪い時は周りの風景を見る余裕すらなかったと思います。それが今となっては、ストレスの対処方法として、休日の朝方か夕方のどちらかを散歩しています。朝日や夕陽を見ることで穏やかな気持ちとなり、心がリフレッシュされます。これも、プログラムを受講し、学んだことを無理せずに行うことで、気持ちに余裕が出来てきたと思います。
最後に、うつ病など心の病気は誰にでもなる可能性がある病気であることを痛感しました。また、休職することは決して悪いことではないと思いました。休職したからこそ、リワークに通うなど様々な体験ができたと思いますし、何より、決して1人ではないことを実感しました。休職の要因は、人それぞれによって違います。一番良くないことは、自分の気持ちに嘘をついてまで、無理をすることだと思います。こんなに前向きな考え方ができるようになったのも、家族の支え、沢山のサポートをしてくださったリワーク職員の方々をはじめ、共にリワークで過ごした通所者の方々のおかげだなと感じています。今後の人生においても、リワークで学んだことを大切にしながら、無理せず・焦らず、自分のペースで働いて行こうと思います。素敵な時間と経験を本当にありがとうございました。
改めましてご卒業、復職おめでとうございます。当初は緊張されていたとの事ですが、リワークを積極的に活用し、他のメンバーさんとの交流を笑顔で楽しまれていました。プライベートでも活動性が回復され、日々を自分の時間として大切に丁寧に過ごされていましたね。どうぞこれからも無理をせず、自分らしくお過ごし頂ければと思います。