前回に引き続き、認知症に関することをお話していきたいと思います。
今回のテーマは、「認知症でみられる症状 ~中核症状~」です。
認知症でみられる症状は、「中核症状」と「行動・心理症状(周辺症状)」に分けることができます。今回は、その中でも中核症状についてお話をいたします。
認知症の原因となる病気によって脳細胞が壊れることにより、脳の機能が阻害されて発生する症状のことを「中核症状」といいます。
中核症状は以下の症状が含まれます。
- 記憶障害:新しいことを覚えられない、前のことが思い出せない
- 見当識障害:場所や時間、季節や曜日がわからない
- 実行機能障害:段取りができない、計画が立てられない
- 失行:服の着方がわからない、道具がうまく使えない
- 失認:物が何かわからない、人が誰だかわからない
- 失語:物の名前が出てこない など
こうした中核症状は一度機能が低下してしまうと、元通りの機能に回復することは難しくなります。今起きている症状が治療できる病気であるかもしれないですし、認知症の薬を飲むことによって、今より症状の進むペースを遅らせる、緩やかにすることができる可能性があります。そのため、認知症の治療では「早期受診・早期診断」が大切です。
最後まで、読んでいただきありがとうございます。
次回の内容は、「認知症でみられる症状 ~行動・心理症状~」です。
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