2024-05-28

Ⅲ.認知症 第15回 「軽度認知障害MCI(Mild Cognitive Impairment)について」

認知症についてはなんとなく知っていても、

軽度認知障害(MCI)については、まだ聞きなれない方も多いと思われます。

軽度認知障害(MCI)とは、「本人や周りの人からもの忘れがあると認識され、年齢に比し、記憶力が低下している状態」です。ざっくりと正常な状態と認知症の間の状態です。

同じことを繰り返し聞いてしまう、昨日会った人を忘れてしまう、同じものを買ってきてしまう、物をどこに置いていたか分からなくなってしまう

こうした、もの忘れ症状はみられますが、会話や日常生活には支障がないという点が認知症とは異なります。

65歳以上の高齢者の中には軽度認知障害の方が400万人いるといわれています。

しかし軽度認知障害の診断を受けたからといって、そのすべてが認知症に進行していくというわけではありません。食習慣の見直し、適度な運動、家族や友人とのコミュニケーション、趣味活動の継続などを心掛けることで、認知機能の維持や改善につながる可能性があります。具体的には、意図的には日記をつけたり、買い物でもなるべく小銭を使うようにしたり、趣味は出来るだけ続けるようにしたり新しいことに挑戦してみることも脳の活性化につながります。

料理好きな方でしたら、メニューの品を増やし味付けを変えてみたり、彩り豊かな食卓にするよう工夫なども良いでしょう。

デュアルタスクと言いますが、料理を同時進行で複数作ったり、ウォーキングしながら手の動きに変化をもたらせたりなど、複数のことを同時に行ことが脳の機能を鍛えることにもつながります。

一般的な病気に限らず、認知症や軽度認知障害(MCI)においても早期発見、早期治療が重要です。もし気になる場合は、適切な専門機関へご相談ください。また、当センターでも相談をお受けすることができます。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

認知症に関する相談は、戸田病院 認知症疾患医療センターでもお受けしております。

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