認知症と聞くと「高齢者」の病気というイメージが強いと思います。
しかし、認知症65歳未満の方にも発症することをご存じでしょうか。
これを「若年性認知症」と言います。
認知症というのは、1つの病名を指すものではありません。
・アルツハイマ―型認知症
・脳血管性認知症
・前頭側頭葉型認知症
・レビー小体型認知症 など
過去のコラムでも解説いたしましたが、認知症の原因となる病気はさまざま
ありますが、進行していく脳の病気です。
一般的に18歳~64歳で発症する認知症が「若年性認知症」と呼ばれます。
症状に気づいた時期としては、平均年齢で54.4歳となっています。
日常生活の中で異変に気付くことは早いですが、年齢的に認知症を疑うことが
難しいため、受診が遅くなりがちです。初期の症状は、うつ状態や更年期障害と似ているため、受診・診断につながりにくい傾向にあるといわれています。
現役世代の男性に多く、経済的負担や親の介護、子どもの養育など、さまざまな面で課題が生じます。
大切なことは、早期発見・早期治療、就労継続です。
多くの場合は、認知症を根治することは困難ですが、早期に治療を開始することで病気の進行を遅らせることができます。また、早期に診断を受けることで、本人や家族で今後の人生設計を考えることができたり、さまざまなサービスを早い段階から受けることができたりします。
就労継続に当たっては、企業が配置換え等の合理的配慮を提供し、働く環境を整えることが重要となります。埼玉県では、埼玉障害者職業センターで企業がおこなう環境調整や職務設定等に対する助言、ジョブコーチによる専門的支援など、企業に対する支援がおこなわれています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回は、「生活を支える制度・サービス」についてお話ししたいと思います。
認知症に関する相談は、戸田病院 認知症疾患医療センターでもお受けしております。
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