2024-07-16

Ⅲ.認知症 第22回 「認知症と診断されてから ~利用できるサービス~」

ご自身や家族が認知症と診断されたとしたら、皆さんはどのような生活になるか考えたことはありますか。ご自宅での在宅生活?施設への入所?病院への入院という場合もあるかもしれません。生活を支える制度や施設のことを総称して社会資源といいます。

社会資源というのは、その人のニーズを満たすために動員される施設や設備、資金や物資、集団や個人の有する知識や技能の総称したものです。

医療保険や介護保険によって受けることができるフォーマルな支援や、

家族・親戚、ボランティアや地域の方の協力などインフォーマルな支援があります。

認知症の支援は医療と介護の両方で支援することが基本となりますが、

今回は、介護保険で利用できるサービスを具体的にお話していきたいと思います。

前回のコラムでは、介護保険の申請からサービス開始までの流れについて

話しておりますので、併せて読んでいただければと思います。

介護保険で利用できるサービスには、

要支援1~2の方、予防給付

要介護1~5の方、介護給付 があります。

予防給付とは、介護予防(生活機能を維持・向上させ、要介護状態にあることを予防すること)に適した、軽度者向けの内容・期間・方法で提供される、サービスです。

サービスについてざっくりと説明すると、

1)自宅で受けられる家事援助などのサービス

2)施設などに出かけて日帰りでおこなうサービス

3)施設などで生活(宿泊)しながら、長期間又は短期間受けられるサービス

4)訪問・通い・宿泊を組み合わせて受けられるサービス

5)福祉用具の利用にかかわるサービス

以上が受けられるサービスです。

ここからは、具体的なサービスをお伝えいたします。

・自宅に訪問

 訪問介護(ホームヘルパー)、訪問入浴、訪問看護、訪問リハビリ、

夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護

・施設に通う

 通所介護(デイサービス)、通所リハビリ、地域密着型通所介護、

 療養通所介護、認知症対応型通所介護

・訪問・通い・宿泊を組み合わせる

 小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)

・短期間の宿泊

 短期入所生活介護(ショートステイ)、短期入所療養介護

・施設などで生活

 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老健)、

 介護療養型医療施設、特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム等)

 介護医療院

・地域密着型サービス:地域に密着した小規模な施設など

 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、

 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

 地域密着型特定施設入居者生活介護

・福祉用具を使う

 福祉用具貸与、特定福祉用具販売

以上で紹介した、サービスの詳しい内容やご自身の介護度で利用できかなどは、

ケアプラン(サービス計画書)を作成する際にケアマネジャーへ相談してみてください。

引用・参考として、以下のサイトを利用しております。

厚生労働省ホームページ「介護サービス情報公表システム」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回は、「若年性認知症」についてお話ししたいと思います。

認知症に関する相談は、戸田病院 認知症疾患医療センターでもお受けしております。

お電話でのお問い合わせも可能ですので、お気軽にご相談下さい。

〇お問い合わせ・相談先

戸田病院 認知症疾患医療センター

℡:048-433-0090

Mail:ninchishou-center@koujinkai.or.jp

ホームページ:https://ninchi-center.jp