2021-12-10

Ⅱ.コロナ後遺症 第1回 コロナ後遺症による味覚障害について(前篇)

新型コロナウイルスの後遺症の原因は明確になっていない中、様々な症状に苦しんでいる方々がいます。

その中の一つに「味覚障害」が挙げられます。コロナ後の精神的な落ち込みに苦しむ人にとって、感染前に美味しく召し上がっていた食事が楽しめないことは、さらに大きな苦痛であることは想像に難しくありません。

1.味覚障害の原因として考えられること

舌の味覚をつかさどる組織(味蕾)や、神経へのウイルスによる障害に加えて、「嗅覚障害」に伴い食品のニオイがわからないことによる、いわゆる「風味」の障害が、その原因と想定されています。

2.味覚障害の感じ方について

「匂いを感じない(弱い)」は概ね共通する症状として挙げられますが、様々な具体例が挙げられています。例えば、

  • 米も魚も味がしないため、咀嚼(そしゃく)が苦痛。
  • あたたかい汁が汚水の味に感じる
  • チョコレートが腐った魚の味がする

など、個人により感じ方の変化は様々です。
よって、その対応にも個別性が求められます。

3.具体例 <発症してから回復までの味覚と嗅覚の感じ方>28歳女性の場合

PCR検査で陽性が判明し、嗅覚と味覚に違和感が発生し、その後回復した例を紹介します。
発症から6週間後の聞き取り内容です。

<味覚と嗅覚の感じ方の変化>
①陽性判明の日から5日・・・無味無臭。
②5日~10日・・・味覚・嗅覚少し戻る。少し味を感じる。バナナが美味しいと感じる。
③10日~3週間・・・食べられるものが増えてきた。
④3週間~4週間・・・美味しいと感じるものが増えてきた。
⑤4週間~6週間・・・味覚は8割ほど戻った感覚だが、嗅覚はまだ6割ぐらい。

味覚・嗅覚の違和感の回復には、時間がかかっています。
次回は、様々な食材や味付けが、具体的にどのように感じたのか、紹介します。