2023-07-01

第3病棟 奪う看護ではなく与える看護

~問題ばかりに着目せず可能性に目を向ける~

 戸田病院では「奪う看護ではなく与える看護を」という目標が2023年度目標として掲げられています。そんな中で今回、第3病棟男子濃厚治療病棟でのエピソードを紹介していきます。

当病棟は慢性期閉鎖病棟です。患者さんの多くが長期の入院治療が必要となる患者さんがほとんどです。精神疾患に伴う様々な問題で生活能力や日常生活に大きな支障がでることが少なくありません。

統合失調症という病気では幻覚や妄想といった症状が有名かと思います。実は意欲の低下や生活能力の低下といった症状があり慢性期の患者さんでは大きな問題となっています。

当病棟でも排泄方法が分からなくなったりする患者さんがいます。

今回紹介する患者さんはAさんで50歳代の統合失調症の患者さんです。A氏は常に幻聴に左右されており排泄行動もなくオムツの着用が終日必要な患者さんでした。私自身もA氏にはオムツが必要だと思っていました。

そんな中異動によりある職員が当病棟へ配属されてきました。その職員は、Aさんはトイレに行けますとトイレへの誘導を積極的に行っていました。私自身は無理ではないかと考えていましたが日が経つにつれA氏がトイレに行く様子が見られてきたのです。現在、完ぺきではありませんが排泄の自立が見られてきています。

この経験を通して患者さんの可能性を私たち看護師が奪っていたのではないかと感じました。小さな変化かもしれませんが患者さんによくなってもらいたいという看護師の原点に立ち返った気がします。今後も患者さんの可能性に目を向けた看護に取り組んでいきます。