2024-07-25

魚の臭みを取り、旨味を出す「粕漬け」について

こんにちは、戸田病院栄養課です。

 今回は粕漬けについてご紹介します。粕漬けとは、お酒を絞った後にできる「酒粕」に魚や野菜を付けた保存食です。平安時代の文献にも記載があり、古くから日本にある伝統的な食べ物です。米を麹や酵母などにより発酵させてもろみを作り、熟成させたもろみを絞ると日本酒が出来ます。残りの固形成分が酒粕で、発酵によって増したうま味や栄養がたっぷり残っています。そのため、粕漬けは美味しいことはもちろん、健康や美容にも良いものです。

 魚の粕漬けは、酒粕からアスパラギン酸やグルタミン酸などの旨味が魚に移り、ほのかな酒の風味が魚の臭みを取って、味を一層引き立てます。また、酒粕には赤血球を作る時に必要な葉酸が豊富なため、貧血予防に効果が期待できます。