心理室では、第1病棟(急性期治療病)にて『心理教育ミーティング』を実施しています。このプログラムでは、再発予防を目的に、精神科における治療や服薬の重要性、ストレス対処や退院後の生活について、レクチャーや振り返りを行っています。
8月末になりますが、「再発予防とストレス対処」についてお話と振り返りを行いました。この回は、前半「再発予防」、後半「ストレス対処」の2本立てで行っています。
特に後半の「ストレス対処」では、自分のストレスの感じ方を知ってもらうきっかけとして、ストレスを感じやすい場面やその時の自分の反応について振り返ってもらいました。
それを下に日頃からストレスをため込まないための工夫として、「ストレスコーピング」をそれぞれ見つけておくことをお勧めしました。何も大それたことではなく、「息抜きにコーヒーを飲む」「好きな❍❍の音楽を聴く(歌う)」「散歩する」など。日常のちょっとした場面での行き詰まり、これをそのままにしておくのではなく、早め早めに対処していくこと。ちょっとした積み重ねを積み重ねていってしまう前に気分転換することの大切さをお伝えしました。
プログラムが終わった後、さっそく何名かの方が自分なりにストレスコーピングを考えて下さっていました。プログラムの中では、一つのストレスコーピングでうまくいかなかったときの保険として、「退院までに10~20、ストレスコーピングを見つけておけるといいですね」とお伝えしました。すると、ある方は80近く、ノートにメモされていました。早速試されていたようで、「楽になりました、ちょっとしたことなんですね」と笑顔でそのことを話されていました。
治療について、知っているようで知らないことも多くあるかと思います。何より自分自身で対処できるようになることは自信を取り戻すきっかけにもなります。ちょっとしたきっかけづくりをこのプログラムを通して提供していけるよう努めてまいります。
戸田病院 心理室