暑い夏を覚悟していましたが、今年は雨が多く太陽があまり見られない夏でした。
雨が長く続くことで自律神経が乱れ、頭痛や吐き気など体調不良をきたすこともあるので、病棟では室温、湿度管理に気を付けています。
今回は先日、食事介助をしていた時のお話をさせて頂きたいと思います。
患者様は認知症の症状により発語がなく、意思疎通も図りにくい状態でした。
食事も自身でスプーンを握り口に物を運ぶという動作ができなくなっているため、食事介助をしていました。スプーンを口に運ぶと口を開け食べていたのですが、途中で口を開かなくなってしまいました。もう食べたくないのか?疲れてしまったのか?など質問してみましたが、やはり発語はなく答えてくれません。おかずを目の前に見せかぼちゃですよと説明してみたり、美味しいですよなど声を掛けてみたり、しばらくトライしてみましたが口は固く閉じたままだったので、他のスタッフに食事介助を変わってもらうしかないかと考えていました。諦めかけた時に患者様と目も合わないことに気付き「○○さん」と呼びかけました。患者様はハッと我に返ったような顔をされ、急にこちらに目を向け「はい」と小さな声で返事をしてくれました。「ご飯たべましょうか」と声を掛けるとまた「はい」とまた返事をされ、再び食べ始めました。その後も口が開かなくなると名前を呼び、返事をされ口を開けることを数回繰り返し、完食することができました。食事が終わった後に「素敵なお名前ですね」と伝えると「あなたもね」と言ってくださいました。
食事介助をする際、患者様が会話をすることで誤嚥リスクに繋がるため、積極的に話しかけることはしないのですが、全量摂取して頂くことにばかり気持ちが向き、患者様がどのような気持ちで食事を食べているのか考えて介助できていなかったことに気付きました。食事介助に限らず、あらゆる場面で患者様の気持ちに思いを寄せることをこれからも大切にしていきます。
