12月25日、認知症病棟の病棟レクとしてクリスマス会が行いました。
患者様は病棟ホールに集まり、まずクリスマスソングを合唱して
その後カラオケを唄いたい方を募り、大きな声でカラオケを唄ってくださっていました。
歌を唄うということは認知症の患者様にとってとても良いことで、その時代に気持ちが
返ったり、衰えてくる喉の筋肉を強化することにも繋がります
入院中はなかなか召し上がることの出来ないケーキも出て、サンタやトナカイの帽子も
被ることで笑顔がたくさん見られる会になりました。
<12月 心理室活動報告>
今回は当院認知症病棟で週に1度行なっている集団精神療法の活動をご紹介します。
ここでは、季節のお話や歌、クイズ等を通して、患者様が楽しみながら認知機能の維持や改善、意欲の向上を目指すことを目的としています。
いつもプログラムの最初は、日付と場所の確認から始まります。認知症の方の中には、「今日は何月何日か」「ここはどこか」がわからなくなることがあります。そのため、最初にしっかりと確認をすることで、「今日は12月なんだ」ということを意識して頂きます。すると自然と「もう師走だね」「今年も終わるね」とお話が広がっていくきっかけにもなります。
続いては、その時期にちなんだ歌を歌っていきます。どんな歌にするかは、ご参加の患者様と相談しながら決めます。12月は「ふじの山」を歌っています。歌詞の中には“青空高く そびえたち からだに雪の きものきて”とありますが、病棟から見える富士山は、今まさに歌詞の通り、雪化粧した姿がとても綺麗です。「今朝は綺麗にみえた」と歌から思い出して教えて下さる患者様もいらっしゃいます。
プログラム後半では、毎回ゲームやクイズを行なっています。この日は「ことわざクイズ」です。
スタッフ:「早起きは?」 患者様 :「三文の得」
スタッフ:「亀の甲より」 患者様 :「年の功」
このような感じで進めていきます。徐々に慣れてきたら今度は、
スタッフ:「〇〇〇三文の得。〇〇に入るのは?」 患者様 :「・・・。早起き!」
一見簡単そうに見えるかもしれませんが、パッと答えることは意外と難しいものです。しかしその分、正解を思い出せた時は嬉しくなります。また、一人では考え付かなくても、参加者皆さんで考えることで正解を導き出せることも多くあり、難問を解決できた際には自然と拍手が沸き起こります。
認知症病棟では、このように“楽しみながら”を大切に、活動を行なっています。
日時:平成 29年 12月 14 日(木)PM5:15~6:15
場所:戸田病院 別館 大会議室
テーマ1:「バリデーションとは・非言語的テクニック」
講師:認知症病棟 斉藤真美師長
報告者:戸田病院 看護部 第4病棟 中込明子
本日の参加者は、22名。
初めて参加した方が何名かおりましたが、「バリデーションとは何か?」から始まり
パワーポイントとプリントを用いて進行
一方的に説明するのではなく、参加者に質問を繰り返しながらバリデーションとは何か
基本的態度の重要性を具体的に説明する。
しかし、説明だけでは、理解しづらい部分もあり、次にロールプレイを行う。
全員が立ち、一番大事なセンタリングから始まる。
私は、何度やっても血液の循環が良くなり、周りが鮮明に見える
これから、バリデーションを行うという心構えができる気がします。
全員が円となり、センタリングを行った後、2組になりました。
相手の距離の取り方は個人差がありますが、認知症患者さんは椅子に座っているとしたら
私たちは真正面に座り膝がぶつかるぐらいの距離にいなければ意思疎通が図れません。
参加者は、こんなに近くに座るとは思っていなかったみたいです。
ロールプレイを行っていくうちに参加者全員の顔つきが変わったのは、カリブレーション(ミラーリング)です。
1人が歯磨きをし、相手がその人の鏡となり、歯磨きのまねをします。
皆、一生懸命真似をしょうと活気に満ち溢れていました。
ペーシングは患者さんの歩幅に合わせ、アイコンタクトをとることで安心感が得られることが理解できたと思います。タッチングは、母・父・子供・友・夫婦の5種類のタッチングがあり、その患者さんによって、タッチング方法は違いますが、直ぐに活用できる方法だと思います。
今日、行ったロールプレイを各病棟で活用し、次回の意見交流の場となれば良いと思います。