2024-05-07

Ⅲ.認知症 第12回 「4大認知症 ~脳血管性認知症~」 

脳血管性認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで多いタイプの認知症です。

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患の発症により障害された部分の脳細胞に酸素や栄養が行かなくなり、その細胞が壊れることで発症します。

アルツハイマー型認知症と比べると、脳全体の機能が低下することは少ないですが、壊れた部分が機能しなくなるので、出来ることと、出来なくなった事の差が顕著に見られることがあります。

表情が乏しくなることや、外部からの反応にも遅くなること、意欲低下がみられます。

呂律が回らなくなること、身体に麻痺が起こる、物を食べたり飲みこんだりすることが難しくなることもあります。

発症初期には記憶障害が軽いことが多いのも特徴の1つです。

アルツハイマー型認知症が全体的にゆっくりと機能低下がみられるのに対し、脳血管性認知症は脳血管疾患の再発を繰り返しながら、段階的に症状が進行していくという特徴があります。

統計的には男性に発症することが多く、脳血管疾患が発症の原因となるため、脳血管疾患の誘因となる高血圧症、糖尿病などの生活習慣病を予防するために、規則正しい食生活、運動習慣などが大切になります。

また、ちょっと前まで元気に生活していたのに、急に症状が大きく出現したという場合、

転倒して頭を打ってしまったなど、頭部に大きなダメージを受けている可能性がありますので早急な対応が必要です。

そうした場合はまず、かかりつけ医に連絡して相談してみましょう。

場合により、脳外科等への受診を優先した方が良い場合もあります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回は、「レビー小体型認知症」についてお話ししたいと思います。

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