認知症の症状が進んでくると、言葉の意味や会話の理解が難しくなることが多く見られます。言葉かけ1つにおいても、あいまいな表現は避け、具体的に分かりやすく話したほうが良いでしょう。
言葉の意味が分からないと、「意味が分からない、何をすればよいのか分からない」というストレスがたまってしまい、些細なことがトラブルの元にもなりかねません。
認知症の進行とご本人の置かれている環境にもよりますが、認知症のご本人にとっては毎日が不安いっぱいの生活でしょう。
このような場合、話しかけられる言葉の意味が分かりやすいと自然に理解できることも多いようです。
例えば「床屋に行く」ではなく、「髪を洗ってもらい、きれいに整えてもらう」
「病院に行く」ではなく、「お医者さんにお腹の具合を診てもらう」
「買い物に行く」ではなく「夕食のカレーのじゃがいもと肉を買いに行く」と、より具体的に言い換えてみましょう。
そして理解・判断力の低下により意思疎通がうまくとれず、行動の良し悪しが分からなくなってしまい、怒ってしまったり、混乱してしまったり困った症状が出現する可能性もあることも理解しておきましょう。しかし、解決方法は必ずあるものです。
認知症を正しく理解しておけば、このような言葉かけにも余裕をもって対応できるのではないでしょうか。
ご本人の「今」を大切にしましょう。
確かに現実はうまくいかないことは多いですが、対応は日々の生活の中でつかんでいくことも多いでしょう。
悩みは抱えず、医療や介護の専門職に相談したりアドバイスをもらうことは大切です。
認知症疾患医療センターでは、市町村や各地域包括支援センターなどとも連携をとっておりますので、必要に応じ関係機関にお繋ぎすることも可能です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回は、「認知症の方への接し方」についてお話ししたいと思います。
認知症に関する相談は、戸田病院 認知症疾患医療センターでもお受けしております。
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