2024-06-03

「思い出を話す ~回想法~」

こんにちは、認知症急性期治療病棟です。

5月になり寒暖の差が徐々に少なくなり、暖かい日が多くなってきました。患者さん達も暖かくなったのか、心なしか日中の活動量が増えているように思えます。

回想法とは、アメリカで生まれた心理療法です。

主に高齢者を対象として、人生の歴史や思い出を受容的・共感的な態度で傾聴することを基本的姿勢とし、ご自身の過去や思い出を話していただくことで、精神的な安定が得られ、認知機能にもよい影響を与えるとされています。

ご高齢の方は最近のことはよく覚えていないけれど、昔のことについてはよーく覚えているという方が多くいらっしゃいます。また、昔の同じ話を何回も繰り返しお話しされる方も

いらっしゃいます。その内容については、良いこともそうでないことも様々にありますし、ご本人にとって重要なこともそうでないこともあるようですが、「昔を思い出し、話す。」ことに意味があると考えられています。

写真は5月中頃に行った病棟内での回想法を行ったときの一幕です。懐かしい時代、その時の記憶よみがえり、患者様同士での会話も弾んだようです。今後も集団で、または個々に回想法を行っていき患者様が穏やかに入院生活を送れる一助になれたらよいと思っています。