魚の臭みを取り、旨味を出す「粕漬け」について

こんにちは、戸田病院栄養課です。

 今回は粕漬けについてご紹介します。粕漬けとは、お酒を絞った後にできる「酒粕」に魚や野菜を付けた保存食です。平安時代の文献にも記載があり、古くから日本にある伝統的な食べ物です。米を麹や酵母などにより発酵させてもろみを作り、熟成させたもろみを絞ると日本酒が出来ます。残りの固形成分が酒粕で、発酵によって増したうま味や栄養がたっぷり残っています。そのため、粕漬けは美味しいことはもちろん、健康や美容にも良いものです。

 魚の粕漬けは、酒粕からアスパラギン酸やグルタミン酸などの旨味が魚に移り、ほのかな酒の風味が魚の臭みを取って、味を一層引き立てます。また、酒粕には赤血球を作る時に必要な葉酸が豊富なため、貧血予防に効果が期待できます。

外来の診察でお聞きすること

こんにちは、戸田病院外来です。

精神科の病院に初めて訪れることは、患者様にとっても、ご家族にとっても大きな不安を抱えていることと思います。私たちは、心に不安を抱えた患者様が、安心して診療を受けられるよう、医師・看護師・心理士・精神保健福祉士・薬剤師・検査技師・事務と連携し、患者様の心のケアを行っています。

精神疾患、こころの病気は目にみえず、血液検査やレントゲン検査だけでは診断することができません。そのため、「患者様からの話」が診断のために必要となります。一度でも精神科や心療内科を受診されたことがある方は、「どうしてこんなことまで聞くんだろ」と思ったこともあるのではないでしょうか。

たとえば、「生育歴」

・生まれはどこなのか

・家族構成(兄弟、姉妹は何人、ご自身は何番目)

・婚姻歴、子どもの人数

・家族の中に精神疾患と診断された人がいるか

・発達に異常はなかったのか

・家庭環境はどうだったか

・学歴、職歴

・学生時代の様子(勉強ができたか、級友との関わりなど)

など、精神科を初めて受診される方には、外来看護師や診察医から以上のようなことをお聞きいたします。もちろん、今、患者様ご自身がどのような症状に困っていて、それがいつからなのかという「主訴」についてもお尋ねいたします。

なぜ、こんなに詳しくお聞きするのかというと、精神疾患は生まれ育った環境による影響を受けることがありますし、家族との関係性やストレスを感じるような出来事があったかなどを知ることが診断の手掛かりとなります。

受診を考えている方は、分かる範囲でメモやノートにまとめてみたりすると、受診の際に医師へ説明がしやすくなると思います。

「お役立ちコラム」が更新されました

お役立ちコラム「Ⅲ.認知症 第23回 「若年性認知症 ~認知症は高齢者だけじゃない~」が公開されました。

「頓服って何ですか?」

お薬をお渡しする窓口で「頓服って何ですか?」と質問を受けることがあります。

“毎食後”のように時間やタイミングをあらかじめ決めて服用することではなく、必要になった時に服用するお薬のことです。症状があるときにのむものなので次の診察までに全く使わないことも多々あるでしょう。めまいがする時、痛い時、ちょっとイライラしているなと感じた時にのむものなど、さまざまな種類があります。毎日のむお薬だけだと不安な時のサポート役をしてくれます。安心ですよね。

ご自身のお薬に頓服薬があれば、どのくらい使ったのか、どれくらい残っているのか診察時にお知らせ下さい。

診察の一助となります。

「音楽に合わせて体操」

こんにちは、戸田病院男子慢性期閉鎖病棟です。

雨の降る6月のある日、私たちの病棟では、病棟レクリエーションとして体操を行いました。晴れていれば、院内のグラウンドに出て、散歩などを行う予定でしたが、この日はあいにくの雨。病棟内ホールにて、音楽に合わせて体操を行いました。ホールの窓から見える景色は雨で暗いものですが、その雰囲気を吹き飛ばすように、皆さん楽しく体を動かしていました。職員も一緒に体を動かしましたが、皆さんのすぐ横で楽しそうな笑顔をみることができ、「また一緒にやりましょう」という声も聞かれ、私たちも嬉しくなりました。

離床の促し ベッドから離れることも治療

こんにちは、戸田病院身体合併症病棟です。

6月に入り、雨が多く、梅雨時の様なじめじめした日が多くなりました。スタッフ一同

温度の変化に合わせて、対応しております。

当病棟では、病棟スタッフと作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)との多職種連携を図り、患者様の離床に力をいれています。離床とは、寝ている状態から起き上がり、食事などのタイミングでベッドから離れることを指します。以前は体調などを考慮し、ベッド上で食事を摂取する患者様が多く、数名がホールで食事を召し上がっていましたが、今では人数がとても増えました。時折、患者様どうしで会話する様子も見られます。今後は離床だけではなく、なぞなぞ、カラオケ、ゲーム等を行い、患者様の気分転換を図るとともに精神症状の把握、ADL低下予防に繋げていきたいと思います。

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デイケア リワークコース #2

リワークに通所するようになって、体調回復に大きな影響を与えたのが、①朝起きた時「リワークに行くぞ!」という一日の目標ができたこと。毎日、何の目標もなくダラダラと過ごす生活が変わってきたのです。そして、②生活リズムが整い出したこと。起床・就寝・入浴・食事時間を規則正しく取り、日中はリワークで活動することにより、夜はしっかりと睡眠を取ることができる様になりました。「生活リズム」はうつ病回復に一番重要な要素だと言っても過言ではないと感じています。

その後は、活動できる量が徐々に増えていき、それに比例するかのように体調も少しずつ回復していきました。体調が良い時もあれば悪い時もありましたが、その波の大きさはリワーク通所前に比べ、明らかに小さくなっていました。

リワークでの活動を通じて、共通の病気を患っている仲間が自分と同じような悩みや苦しみを抱えていることを知り、「自分一人だけではなかった」ということに気づき、共感し合いながらリワークプログラムに取り組むことができました。現在、復職準備クラス3名の中で私が最年長、最年少は親子ほど年の離れた若者と“同期”として、同じ目標に向かって頑張っています。

デイケア リワークコース #1

こんにちは。デイケアリワークコースです。現在、リワーク通所をされている方がリワーク通所前と通所後の気分・体調の変化について書いてくださいました。実体験に基づいた内容になっていますので、リワーク通所を考えている方、迷われている方にご一読いただければと思います。

リワーク通所前と通所後の気分・体調の変化

◆リワークに通所する前の気分や生活リズムについて

リワークに通所する前の私は、体調がどん底だった時から比べると少し抜け出しつつある状態でしたが、周期的に「気分の落ち込み、不安や焦り、意欲の低下、自信喪失、頭の回転が鈍い」等の精神症状や「睡眠障害や立ち眩み、倦怠感」といった身体症状に襲われ、体調が良い時と悪い時の波が大きく、それを繰り返していました。

当時の私の生活は、朝6~8時の間に起床して、朝食は取ったり取らなかったり。その後、二度寝。12時頃昼食を取り、体調が良い時は、ウォーキングをしたり、買い物に出かけたり、韓国ドラマを鑑賞したりと活動的に動けましたが、体調が悪い時は横になってダラダラと過ごし、入浴も億劫で2、3日入らない事もざらにありました。20時頃夕食を取り、ソファーで横になってテレビを観ているうちにいつの間にか寝ている、といった生活。体調が悪い時は、一日15時間以上横になっていました。

◆リワーク通所後の体調回復の経緯(リワーク通所で、気持ちにどんな変化があったか)

まず初めに「戸田病院のリワークとはどのようなものなのか」を知るため、説明を聞きに病院を訪ねました。その中で、リワークプログラムの受講風景も見学させていただきました。見学して数日後、リワークに通所することを決断したわけですが、「自分は休まずリワークに通えるか」、「自分はリワークプログラムにちゃんと取り組むことができるか」といったことに不安を感じ、自信が持てないままリワーク初日を迎えました。その日の朝は、不安と緊張で一杯だったことを思い出します。しかし、行ってみると職員の方や先輩リワーク生が優しく声をかけてくれ、夕方には不安や緊張が解消されていました。

#2につづく

「魚とり大会」

こんにちは、精神療養病棟です。

当病棟の6月の病棟レクリエーションは「猫の手を借りて魚捕り大会」を開催しました。

ホールでテーブルを囲み、患者様に厚紙で作成した猫の手を持って頂き、テーブルに置いた様々な魚や海の生き物たちを、猫の手を使って捕るゲームを行いました。1つのテーブルで、同時に4人で行い、誰が魚を多く捕れるかを競いました。魚の中にはハズレの魚の骨も混ざっていて説明をしながらゲームを行いましたが、間違って捕ってしまう患者様もいらっしゃり「ハズレだ」、「それ魚の骨だよ」と、患者様同士のコミュニケーションにも繋がりました。おやつにはコーヒーゼリーと杏仁豆腐を提供しました。皆「美味しかった」とコメントされていました。季節にあったレクリエーションをこれからも続けて行きたいと思いました。

みんなで楽しめるレクリエーション「カラオケ」

梅雨の時期、雨の日が続くと気持ちも沈みがちになりますね。ストレスケア病棟では、雨の日も楽しめるよう、病棟レクリエーションでカラオケを行いました。カラオケは歌うことで副交感神経が優位になり、心理的な不安やストレス解消に効果があるといわれています。若い20代の患者様を皮切りに、幅広い年齢層の患者様が参加して下さり、年代ごとの流行の歌を歌われて、合いの手や拍手で大いに盛り上がりました。最後までみなさん笑顔で参加してくださり、楽しい時間を共有することができました。今後も心身の安定に働きかける様なレクリエーション活動を行っていきます。