第10病棟 2月といえば…

外を歩けば肌寒く、道行く人皆防寒着が必須となっている今日この頃。冬の寒さを感じつつ、患者39名参加となりました。

2月といえばバレンタイン。という事で、病棟ホールにてバレンタインパーティーを開催いたしました。参加者皆に、カフェラテを配り、和気あいあいと活気のあるパーティーになったと感じております。また、サプライズで、チョコレートをお配りしたのですが、普段あまり口にしない物の為か、患者様から大人気であり、スタッフ一同とても喜ばしく感じられました。

今後も、月毎のイベントに特化したレクリエーションを考察し、喜んで頂きたいなと思います。

グループホーム 届かない高い場所でもお手伝いいたします。

退院後の地域生活に対する不安、利用者様1人1人の『その人らしい』地域生活を送る為、服薬・金銭管理や行政関係の手続きなどを戸田病院グループホームでは日々支援をしています。支援の一場面をご紹介させて頂きます。

少しずつ暖かい日も増えてきておりますが、室温が低く暖房やホットカーペット、ホッカイロ等の暖房器具はまだまだ手放せない日が続きそうですね。

日常的に使用する暖房ですが、内部のフィルターを定期的に掃除しなければ埃が溜まり効き目が変わってしまう事があるようです。本体は部屋の高い場所に設置してある事が多く、脚立や椅子などの足場を準備し、フィルターを取り外して掃除をする…というのも中々骨が折れる作業になってしまうのではないでしょうか。

『1人だとフィルターを取り外すのも危なくて掃除する気が起きなかったが、スタッフと一緒だと手伝ってもらえるので安心して掃除が出来た。夏にも冷房として使用するし、今の内に掃除が出来て良かった。』と利用者様にも喜んでもらえました。

デイケア 卓球大会

寒い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

デイケアでは2月中旬に、卓球大会を行いました。初級、中級、上級と、3人一組の団体戦、勝ち負けにこだわらず参加できるチャレンジと、計5コースで事前に参加者を募集しましたところ、当日はたくさんの方が参加されました。

球を右や左に打ち返して対戦相手を大きく振る方や、ネットの際や卓球台の端を狙うテクニカルなプレイをする方、どんな球も打ち返す方がいました。普段のプログラム中でも卓球は行いますが、いつもよりデュースにまで持ち込んだ試合が多かったように思います。試合は接戦を繰り広げましたし、ホールには声援の代わりの拍手が湧きあがりました。

チャレンジを除く各コースの優勝者には、それぞれ賞状も送られました。

スタッフやメンバーの方々、皆様お疲れ様でした!

では、また次回の投稿をお楽しみに

リワークデイケア 修了生の声

こんにちは。寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

2023年1月にリワークを修了された方のメッセージを紹介させていただきます。

当院リワークの利用を検討されている方、また復職準備をされている方々の参考になればと思います。

「卒業レポート」

 戸田病院のリワークには2022年の7月から約7カ月をお世話になったTです。

この7ヶ月は人生においての回り道では無く、大きな財産になりました。

私は今回を含めて3度休職しました。過去2回の休職時は職場に迷惑を掛けてしまった罪悪感と早く復職しないとの焦りで、体調が少し良くなったらもう大丈夫と思い込み復職していました。

■3度目の再発

 3度目は再発を繰り返すのは自分、会社にも良く無いので上司と相談し、リワークに通い再発しないようにしっかり治す事に決めました。しかし、納得はしたものの6ヶ月も休むことにも不安があり、そんなに長く仕事を離れる事で逆に復職できなくなるのではと焦りも感じながら通所していました。

■リワークって何するの?

当初はリワークにさえ通えば再発しなくなると簡単に考えていましたが実際は違いました。プログラムには主体的に参加し、マインドフルネス、集団認知行動療法、アサーション等のストレス対処を身に付ける必要がありました。

仲間の支え

仲間とのコミュニケーションが支えになりました。リワークに通所して3ヶ月が過ぎた頃でも、理由も無く「リワークには行きたくない」気持ちになって動けない朝もありました。その時は「リワークに行って楽しい事はないの?」と自分自身に問いかけ、みんなと一緒にするカードゲームを楽しみに休む事なく通う事ができたのを覚えています。

■復職準備クラスは大変

復職準備クラスは想定していたよりもきつく、課題とレポート提出に追われ気持ちが揺れる事もありました。自分は気持ちを表現するのが苦手で、特に自分が感じたことを言語化するのには苦労をしました。その分、新しい気付きがあり、思考の幅を拡げる事もできました。

■復職を意識したら

週5日の通所にも慣れ、復職を意識し始めた頃、今の状態で復職はできたとしても仕事ができるのか漠然とした不安が襲って来ました。その頃にサッカーワールドカップが開催されていて、日本戦を観て感動と勇気とチームワーク力の大切を貰い、復職後は「自分がやらなきゃ」と思い込まないで、困ったらみんなを頼れば良い事に気持ちを切り替える事ができました。

■復職はゴールではない

復職はゴールではなく、新しい人生の再スタートとして、「無理してまで頑張りすぎない」を軸に自分に合う頑張らない生き方を焦らずに探して行こうと思います。その中で今後の私と今の私とにギャップを感じ、受け入れる事に葛藤も出てくると思います。その時は「急いで変えなくていい」と自分自身に言ってあげます。

■最後に

最後に、リワークスタッフの方々、共にリワークに通う仲間へ『ありがとう』の感謝を申し上げたいです。戸田病院のリワーク卒業生として胸を張って歩き出そうと思います。また、オフィストレーニングのチーム目標である『チームワークを大切に、コミュニケーションも大切に、体調管理が最優先!!』を忘れずに働いて行こうと思います。

~担当スタッフより~

約7ヶ月間のリワークプログラムお疲れさまでした。Tさんは通所当初から意欲的に活動に参加され、また気持ちの揺れや体調の変化に注目し内省されていたように思います。復職準備クラスは多くの方が苦労する所ではありますが、ご自分の課題にコツコツと取り組み見事に体現されていましたね。復職の準備は出来ていると思います。これからもご自分のペースを大切にしてゆっくりと進んでいただければと思います。また困った際にはいつでもご相談ください。応援しています。

栄養課 2月12日 お楽しみ献立

献立のテーマ バレンタイン

献立内容

・マッシュルームライス(軟菜食 マッシュルームリゾット)

・ハヤシルー

・野菜のマリネ

・ハートのチョコプリン

以下患者様からの感想になります。

(好評)                                           

・ハヤシライスすごく美味しかった。

・ハヤシライスおかわりがしたいほど美味しかった。

・毎日でも食べられるくらい、美味しかった。

・牛肉が入っていて嬉しい。

・牛肉がたくさん入っていて、嬉しかった。

・牛肉が軟らかくて美味しかった。

・家庭で食べた味つけに似ていた。

・マッシュルームライスの香りと味がよかった。

・リゾットが美味しかった。

・マッシュルームリゾットの名前がおしゃれだった。

・ハート型のプリンで可愛かった。

・デザートがあるだけで嬉しい。

・チョコプリンが甘くて美味しい。

(改善・要望)

・お肉がぜんぜん入っていなかった。

・味付けご飯じゃない方が良い。ルーが美味しいのに勿体ない。

・いつもドレッシングが良かった。

第8病棟 音楽っていいよね

こんにちは。今回は、第8病棟(認知症急性期治療病棟)作業療法のプログラムの1つ、『音楽鑑賞』の紹介をします。

 音楽鑑賞では、患者様からリクエストを募り、曲を流しています。昭和の名曲から最近の曲まで様々な年代の歌があり、皆さん「懐かしいね、私が高校生の時の曲だよ」と昔話に花を咲かせたり、「この曲良い曲ね、何て曲?誰がリクエストしたの?」などと自然と会話が生まれ、患者様同士の交流の場にもなっています。また、曲に合わせて歌ったり手拍子をしたり、時には踊ったりする方もいらっしゃり、集団でも個人でも皆さんそれぞれ違った楽しみ方をされています。このように、音楽鑑賞は多くの方が参加する人気のプログラムの1つとなっています。

心理室 行動活性化 (Behavioral activation, BA)

心理の集団プログラムにはいくつか種類がありますが、その中に集団プログラムの導入として、入院中のどなたでも参加できるプログラムがあります。先日はそこで、アイスブレイクとしていくつかのお題に沿ったトークをしていただきました。

参加者の方の年齢や経歴はさまざまですが、他の方の「自分の小さい頃はこういうお店が近所にあって…」「私は昔はこれが好きだったけど今はこうで…」という語りを聞きながら、うなずいている方も、新鮮に感じている方もいるなど、お互いの距離が縮まる時間となったようです。

始めは「自分はそのお題についてあまり詳しくないから…」と感じていた方でも、そう言って下さることで次の話題につながったり、別のところで他の方と共通点が見つかったりして、会話が弾むこともありました。

お題は身近なものですが、気分が沈みやすくなっている状態においては、こうした活動が行動活性化といって日常の中で楽しみや達成感を覚える行動を増やすことにつながっていきます。今後も、こうしたコミュニケーションの場を入院生活の中でご提供できたらと思っています。

静養病棟 睡眠の質を高める

こんにちは。戸田病院静養病棟(ストレスケア病棟)です。

睡眠時間は個人差があると思いますが、生理的に必要とされる睡眠時間は5時間程度と言われています。一般的には、起床後に「よく寝た、気持ちよく目覚めることができた」と自覚ができる睡眠時間が適した睡眠時間だと考えられます。

睡眠の質を高めるために。就寝前のカフェイン摂取や喫煙は避ける。睡眠薬代わりに寝酒はしない。お風呂は38℃程度のぬるま湯で血行を良くし、自律神経のバランスを整える。就寝1~2時間前はリラックスした状態にするため、スマートフォンやゲームなどの液晶画面は使用せずに、ストレッチや落ち着いた音楽を聴く。

こころの安定を図るためには、活動と休息のバランスが重要です。まずは、しっかりとした睡眠を得ることで、活力ある生活が送れると思います。

第8病棟 病棟の取り組み~回想法①~

急性期認知症病棟(第8病棟)では、入院患者様に対して医師による薬物療法に加え、薬物を使わない個別リハビリテーション療法を行っています。

今回はそのなかの一つ、回想法についてご紹介いたします。

回想法とは、アメリカで生まれた心理療法です。

主に高齢者を対象として、人生の歴史や思い出を受容的・共感的な態度で傾聴することを基本的姿勢とし、ご自身の過去や思い出を話していただくことで、精神的な安定が得られ、認知機能にもよい影響を与えるとされています。

ご高齢の方は最近のことはよく覚えていないけれど、昔のことについてはよーく覚えているという方が多くいらっしゃいます。また、昔の同じ話を何回も繰り返しお話しされる方も

いらっしゃいます。その内容については、良いこともそうでないことも様々にありますし、ご本人にとって重要なこともそうでないこともあるようですが、「昔を思い出し、話す。」ことに意味があると考えられています。

第8病棟では、入院時や入院中に、昔の写真や思い出の物を持参していただくよう依頼させていただいております。

なかには、物としては何も残っていないという方もいらっしゃいますが、好きだった歌や趣味についてご存知でしたら教えていただいています。

次回は、具体的な内容についてご紹介したいと思います。

新型コロナウイルスとメンタルヘルスについて

  • 新型コロナウイルス(COVID-19) パンデミックの間、感染症対策として世界中の国々でさまざまな行動制限・ロックダウンが適用されました。これらの対策は、メンタルヘルスに悪影響を与えると考えられています
  • 感染の恐れ、行動の制限、および経済的影響は、精神的心理的問題を引き起こす可能性があります
  • パンデミックに関連し、パニック症状、うつ病、ストレス、不安、不眠などのメンタルヘルスの相談が増加しています

精神科領域でのコロナ感染の影響

<コロナ関連メンタル調査>

〔背景〕
長期間の「コロナ禍」は、メンタルヘルスに多大な悪影響を与えています。またコロナ感染後に、長期間体調不良が持続する「コロナ後遺症」が報告されています。コロナ後遺症の症状として、複数の精神症状が認められています。

〔目的〕
コロナ感染(COVID-19)後の精神疾患罹患者の精神状態の評価

〔対象〕

精神疾患で入院治療群:63名

精神疾患で外来治療群:53名

健常比較群:34名 コロナ後遺症外来受診群:31名

〔方法〕

CES-D (Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)

STAI(State-Trait Anxiety Inventory;状態・特性不安検査)を実施し、うつ症状・不安のスクリーニングを行いました

CES-D(Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)

  • CES-Dは、世界中で汎用されている抑うつ症状のスクリーニングツール(Radloff LS 1977)である
    得点が高いほど抑うつの傾向が高く、開発者 RadoloŠ,日本語版開発者の島ともに16点以上を スクリーニングのカットオフ値として推奨している

STAI (State-Trait Anxiety Inventory;状態・特性不安検査)

不安状態を測定する心理検査全
40問の質問で構成されている自己評価型の検査

状態不安:特定の時点や場面・出来事・対象物に対して抱く一時的な不安反応のことを指す

採点後の総点数の高さで不安の強度を測り、おおよそ42点以上だと臨床的に問題となりうる高不安だと考えられる

うつ状態のスクリーニング(CES-D) 感染3週間後

うつ状態のスクリーニング(CES-D) 感染3週間後

  • 健常群と比較し、精神疾患で入院治療群では、CES-D高値を認めました
  • 精神疾患治療群では、いずれも平均値は16点以上でした
  • 基礎疾患として精神疾患に罹患していることが、コロナ感染並びに「コロナ禍」でのストレス脆弱性が示唆されました
  • 入院治療群では、無症候群と比較して、感染時有症状群(発熱・咽頭痛・倦怠感など)は高値で平均値は約20点でした
  • コロナ感染時の症状の有無が、その後のうつ状態発症に関連があることが示唆されます
  • コロナ後遺症患者群は、平均CES-D値が27.7±11.1となり、多くがうつ状態であることが示唆されました
  • コロナ後遺症外来受診者は、精神科既往歴はなく、コロナ感染後に何らかの症状のために受診したグループです

うつ状態のスクリーニング 精神疾患入院治療群

うつ状態のスクリーニング 精神疾患入院治療群

  • 感染3週間後・10週間後・35週間後のいずれの期間でも無症候群、有症状群ともに平均CES-D値は16点以上の結果となりました
  • 有症状群は、3期間でCES-D平均値が20点を上回っており長期間うつ状態であることが示唆されます
  • 精神疾患入院治療群は、うつ状態の発症リスクが高いだけでなく、症状が長期間持続している可能性があると思われます
  • 特にコロナ感染時に何らかの症状が出現した場合、いわゆるコロナ後遺症の発症リスクが高くなり、症状への治療・ケアが長期間必要となる事が示唆されます

不安のスクリーニング(STAI) 感染3週間後

不安のスクリーニング(STAI) 精神疾患入院治療群

コロナ関連メンタル調査 結果・まとめ 

  • 健常群と比較し、精神疾患入院治療群では、CES-D高値(うつ状態の高リスク)を認めました
  • コロナ後遺症群は、平均CES-D値が27.7±11.1となり、多くがうつ状態であることが示唆されました
  • 精神疾患入院治療群は、3期間でCES-D平均値が20点を上回っており長期間うつ状態であることが示唆されました
  • 健常既感染群と比較して、精神疾患入院治療群とコロナ後遺症外来で、不安スクリーニング高値を認めました
  • 精神疾患入院治療有症状群では3~35週間を通して不安スクリーニング高値を認め、明らかな改善は認められませんでした
  • コロナ感染時の症状の有無が、その後のうつ状態発症に関連があることが示唆されました
  • 基礎疾患として精神疾患罹患していることが、コロナ感染並びに「コロナ禍」でのストレス脆弱性が示唆されました

コロナ後遺症 特徴

  • 女性は男性よりも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後にさまざまな症状が慢性的に続く状態、いわゆる「long COVID」のリスクが高い可能性が報告されています。(Shirley Sylvester, Current Medical Research and Opinion,2022)
  • 18報告(計8,591例)の系統的レビューによると、倦怠感(28%)、息切れ(18%)、関節痛(26%)、抑うつ(23%)、不安(22%)、記憶障害(19%)、集中力低下(18%)、不眠(12%)が12ヵ月時点で多くみられた罹患後症状でした。(「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント(第2版)」)

コロナ後遺症外来 感染時症状

コロナ後遺症外来 主訴

※無断転用禁止 医療法人髙仁会