リワークデイケア『リワークに対する私の想い』

リワークに対する私の想い

1 リワークを知ったきっかけ
  こんにちは、復職準備クラスのKといいますが、リワークに対する私の想いについて少しだけお付き合いください。私の休職が始まってから数か月、そろそろ職場復帰をしなければと焦りを感じ始めていたとき、職場の産業医から「リワークへ通ってください」と言われました。リワークがどのようなものなのかを知ったのは、戸田病院さんのリワークに見学に訪れたことがきっかけなのです。

2 通い始めのころ
  私はリワークに通うことに気が進みませんでした。リワークは「休職した人が通う、何だか暗いところ」という先入観をもっていたからです。だから、初めのころは職場復帰のため、義務的に仕方なく通っていたというのが正直な気持ちでした。

3 気持ちに変化があらわれる
  通い始めのころ、私は周囲の人達とうちとけることができませんでした。しかし、そんな私に対し、スタッフさん達は親身になって対応してくれましたし、他の通所生の人達も親しげに声をかけてくれました。また様々なプログラムやレクリエーションに参加するうち、私の気持ちに「リワークは前向きになれるところなのでは」という変化があらわれてきたのです。

4 そして現在のこと
  リワークのプログラムの修了まで一ヶ月をきった今、私はとても不安です。それは職場復帰の不安ではなく、「もうすぐここのリワークに通えなくなる」という不安なのです。いつの間にか、リワークに通うことが楽しみになった私がここにいます。お昼休みの時間にみんなで卓球をやったり、カードゲームでワイワイ楽しむ等の楽しみができたからです。もちろん、難しいプログラムに取り組んだり、スタッフさんから厳しいご指摘をいただいて気持ちがへこむこともあります。でも、リワークで経験した楽しかったことや困難であったできごとの全てが、職場復帰に生きるものと信じています。

5 リワークの利用をお考えのあなたへ
  私は、戸田病院さんのリワークに約4ヶ月の間お世話になりましたが、前向きな気持ちになることができた感じがします。何しろ、初めのころは仕方なく通っていたものが、現在は通うことが楽しみになったくらいですから。体調を崩して休職あるいは退職となったら、どうしても気持ちが後ろ向きになるものですが、職場復帰または再就職に対しては前向きな気持ちで臨みたいものです。あなたがもしリワークの利用をお考えなら、私は戸田病院さんのリワークをお勧めします。きっとあなたも前向きな気持ちになれると思います。

リワークデイケア『リワークのクラフトワーク』

リワークのクラフトワーク

1 クラフトワークってなに?
  こんにちは、復職準備クラスのKです。金曜日の午前はクラフトワークの時間です。戸田病院さんのリワークは、導入クラス→活動クラス→復職準備クラスの順にクラスアップしてゆくのですが、クラフトワークはどのクラスの通所生であっても自由に参加することができます。さて、そのクラフトワークでは書道や絵手紙、レジンによるアクセサリーの制作等を行っています。参加者はおしゃべりをしながら和気あいあいと作業を楽しんでいますが、中にはプロ顔負けの作品を作って周りを驚かせる人もいます。

2 クラフトワークの効果について
  書道で文字を書く、絵手紙の色を塗る、レジンという樹脂液をきれいに流し込んでアクセサリーを作る等、手指を動かす作業をすると脳が活性化し、集中力を高めることができると言われています。作業を楽しむことで気分転換にもなりますし、作品が仕上がれば達成感を味わうことができて自信もつくことでしょう。

3 私とクラフトワーク
  私は金曜日のクラフトワークを楽しみにしています。私が最近熱心に取り組んでいるのが書道による絵の制作です。でも、書道では墨汁しか使わないから白と黒だけの絵にしかならないのでは・・・?そのように思われたそこのあなた、なんと墨汁だけで何種類もの色を表現することができるのです。筆先の墨汁を十分に落とし、かすれさせることによって真っ黒ではない色を出せます。また、かすれ具合により色の濃淡が表現できるので、モノクロではあるものの実感的な絵を描くことができるというわけです。もし、あなたがクラフトワークに参加する機会がありましたら、ご自分なりのクラフトワークの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。

リワークデイケア『リワークで考えるストレス対処(コーピングについて)』

 リワークで考えるストレス対処(コーピングについて)

 こんにちは。復職準備クラスのYです。
 私は以前、仕事のストレスを上手に解消することが出来ず、体調を崩して休職することになってしまいました。皆さんは、ストレスへの対処、上手にできていますか?心の不調を感じている方の中には、ストレスを抱えた時、解消するのが苦手という方もいるかもしれません。
 さて、皆さんは「コーピング」という言葉をご存知でしょうか?コーピングとは「ストレスへの意図的な対処」を意味する心理学の用語です。耳慣れた言葉で言い換えるなら「ストレス解消法」といったところでしょうか。
 私は、「あなたのストレス解消法は何ですか?」と聞かれた時に、自信を持って「これだ!」と答えられるものがないことに悩んでいました。けれど、こんな私でも、リワークに通うことで自分なりのコーピングを見つけることができました。
 戸田病院のリワークは、「導入クラス」→「活動クラス」→「復職準備クラス」の順にクラスアップしていきますが、真ん中の「活動クラス」で受講する「病気のセルフケア講座」では「自分のコーピングを100個書き出してみましょう!」というワークがあります。最初は皆「えっ?!100個も無理だよ!」と思うのですが、頑張ってワークに取り組むと、これが後々役に立つことになるのです。
 コーピングは「旅行に行く」とか「服を買う」など、お金や時間がかかるものでなくてもOKです。例えば、「靴を磨く」とか「甘いものを食べることを想像する」など、お手軽なものでも、自分にとって効果があれば立派なコーピングになります。コーピングのレパートリーは、なるべくたくさん持っていたほうが良いといわれています。自分がどのようなストレスを感じているのかに気づき、そのストレスに対して効果のある適切なコーピングを選ぶことができるようになれば、ストレス対処力は格段にアップするでしょう。
 ちなみに、私のコーピングは、「好きな音楽を聴きながら歩く」「絶景の写真を見る」「読書」「名言を読む」です。また、リワークに通所している他のメンバーにも、おすすめのコーピングを聞いてみましたので紹介します。

塗り絵/切り紙細工/パッチワーク/感動の涙を流す/マインドフルネス瞑想/散歩で季節の移り変わりを感じる/ステーキ部位食べ比べ/お気に入りの歌、懐かしの歌を探し聴く/コーピングソングリスト作り&聴く/天気が良い日に散歩に出て外の空気を吸う/念入りに掃除をする/筋トレ/サイクリング/水泳/アロマ(オレンジスイートがおすすめ)/ヨガ/筋膜リリース/山登り/ジャズを聴く/ハードロックを聴く/ボート場を眺めながらストレッチをする/卓球/温かい飲み物を飲む/たくさん食べる/リワークにある観葉植物に水をやり、成長具合を確認する/リワーク終わりに、ファストフード店で一息入れる/移動時間に音楽を聴く/飲食店のホームページを見て、新メニューやグランドメニューの確認をする/好きなアーティストのDVDを観る/海外旅行を考える(例;ハワイのビーチに沈む夕陽)/温泉

このように、コーピングは十人十色。みんないろんなやり方でストレスに対処しています。
リワークでは、コーピングについて考える場面がたくさんあります。私もリワークで、自分にとってのストレス解消法は何なのかを考え、実践することで以前よりもストレス対処力が向上したと思っています。また、どんなに小さなストレスでも、気づきを大切にし、こまめに解消するという意識付けができたことが、大きな収穫でした。そして今後も、自分の新たなコーピング探しを継続していきます。あなたもリワークに通って、ストレス対処力をアップさせてみませんか?

リワークデイケア『リワークのプログラム「アサーションの有効性」』

 リワークのプログラム「アサーションの有効性」

 こんにちは。復職準備クラスのIです。
戸田病院のリワークプログラムは「導入クラス」→「活動クラス」→「復職準備クラス」の順でクラスアップしていきますが、「活動クラス」の講座の一つである「職場の人間関係づくり」でアサーションという項目があります。
リワークのプログラムでは普段聞き慣れない単語が飛び交います。アサーションもその一つで、元々の意味は“主張”、“断言”、“表明”といったところですが、簡単に説明してしまうと「相手も、自分も大切にした表現。自分の気持ちや考えを正直に、率直に、その場にふさわしい方法で表現すること」となります。職場で体調を崩して欠勤が多くなり、その結果休職に至るまでの道筋は人それぞれでしょう。過労、仕事の性質上抱えやすくなるストレス(例えば接客が多い、交渉事が多い)、職場内での対人関係のストレス、など様々な要因が考えられます。ストレスを抱え込んだままでは、心身ともに体調を崩す可能性が高く何らかの方法で予防もしくは発散・解消する必要があります。この時、特に予防の面でアサーションを用いるとお互いの関係性を良好に保ちつつ自分自身も気持ちよく過ごせるとリワークに来て初めて学びました。
私の場合、休職のきっかけは対人関係のストレスです。もともとプライドが高く自己主張も強い性格なのですが、それでは何かと生きにくいのではないかと心配した母親のしつけのおかげで、万事控えめにというスタイルが身についていたので何か言いたいことがあっても言い返すことができずストレスをため込む形になってしまいました。
アサーションを実践に移して接すると仮定すると、言いたいことを言いつつも相手に不快感を抱かせないようにすることができると思いました。朝は自ら率先して、「おはようございます」と明るく声をかけ、返答がなければ「あら、○○さんどうなさったの?のどの具合が悪くてお声が出ないのかしら?」と爽やかな口調で返す。予定にない仕事を突然割り振られたら、「私も今ちょうど抱えている仕事があるのだけど、それよりも緊急性が高くて手が足りないのですか?でしたら引き受けますけど、次回からはちゃんと説明してくださいね。」と丁寧な対応で引き受けてあげる。こちらのお願いをにべもなく断った時は「あら、お忙しかったの?ごめんなさいね。では、ほかの人にお願いしてみますから大丈夫ですよ」と妥協案を提示するのです。譲歩したり妥協したりするのは一見こちらが下手に出ている感じがして、「なぜ自分がそこまでしなければならないのだ?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、よく読んでいただければお分かりの様に結構自分の言いたい事も言っています。丁寧な対応をする事で「私はあなたを尊重してますよ」という無言のメッセージを発して、お互い和やかに仕事ができる環境を確保していく努力が大事だと思います。就業時間を過ぎたら、制服を脱ぎ捨て仕事の事はなるべく引きずらないようにしてオフの私に戻り「お疲れさまでした!」と颯爽と家路につく…復職後のそんな自分を想像するとワクワクしている今日この頃です。

リワークデイケア『リワークプログラムの紹介』

リワークプログラムの紹介

1 クラスの紹介
  こんにちは、復職準備クラスのI、K、Yです。私たちは間もなく戸田病院さんのリワークプログラムを終えて職場復帰することになっているのですが、私たちがたどってきた3つのクラスとプログラムについてお話しいたします。戸田病院さんのリワークは、まずはじめに「導入クラス」から始まって、次に「活動クラス」となり、最後に「復職準備クラス」にあがって修了となります。では、それぞれのクラスではどのようなことをするのか、順を追って紹介したいと思います。

2 導入クラスのこと
  導入クラスは、戸田病院さんのリワークに参加する人が、最初に入るクラスです。導入クラスでは、通所者同士でゲームや話をして交流をはかる「交流会」、緊張をほぐしてリラックスするための「リラクゼーション」等、人とのコミュニケーションや心のリラックスを目的にしたプログラム構成になっています。ちなみに、交流会はどのクラスの人でも参加することができるため、楽しいことが大好きな復職準備クラスのKは交流会に毎週参加し、ゲームを楽しんだり、心の内を熱く語ったりしています。

3 活動クラスのこと
  導入クラスを終えると、活動クラスにクラスアップします。活動クラスでは、自分がなぜ病気になって休職することになったのかを知るための「病気のセルフケア」、職場復帰、再就職の後、どのような人間関係を築くべきなのかを考える「職場の人間関係づくり」、つらい考えから抜け出すための技術を学ぶ「職場復帰のための集団認知行動療法」の3つのプログラムを受講します。普段から勉強熱心な復職準備クラスのYは、活動クラスで学ばなければ知ることができなかった知識や技術を職場復帰した後に活かしたいと考えています。

4 復職準備クラスのこと
  活動クラスの次は、いよいよ復職準備クラスとなります。復職準備クラスにあがると、自分の問題点について1ヵ月の間問題解決に取り組む「問題解決型行動計画」、自分の性格を知り他の人との考えのズレについて知る「自己分析」、聴き方や伝え方、葛藤との付き合い方を学ぶ「コミュニケーショントレーニング」、疑似的な職場を設定し、負荷がかかった環境下であっても体調管理、維持を目指す「オフィストレーニング」の4つのプログラムに取り組みます。活動クラスでは「プログラムを受ける」受け身の姿勢であったのに対し、復職準備クラスでは「自ら進んでプログラムを進める」自主性を求められます。何事に対しても分析熱心なIは、自己分析のプログラムにおいて、自分自身を分析することによって自分を知ることができて喜んでいます。

5 その他のプログラム
  戸田病院さんのリワークでは、これまでに説明した必修のプログラムの他にも、卓球やバドミントンなどで体を動かすスポーツの時間、絵手紙や書道、レジン工作などを行うクラフトワークなどの自由参加できるプログラムもあります。必修のプログラムと比べるとリラックスして受けられるので、多くの人が参加しています。あなたがもし、戸田病院さんのリワークを利用されるのならば、必修のプログラムに取り組むだけではなく、自由参加のプログラムにも参加し、楽しんでみてはいかがでしょうか。

リワークデイケア『冬の花便り』

はじまして。復職準備クラスのHです。
リワーク室には通所者の心を癒す目的で、5種類の植物を育てています。今日はその中で、この寒い中、花を咲かせた2つの植物をご紹介いたします。

一つ目はサンセベリア。花言葉は「永久・不滅」。力強い言葉で励まされます。多年生の植物で、低温に弱く冬は越すのが難しいのですが、力強い生命力で2月4日には写真のような小さな可憐な花を咲かせました。

 

 

二つ目は、ハツユキカズラ。花言葉は、「素直になって」です。こちらは2月中旬に、花が咲きました。の植物は寒さに敏感で、当初、温かいと思われる南向きの窓際で育てていたのですが、窓からの冬の冷気に身をちぢこませて紅葉していました。日当たりの良い、テーブルの上に移したところ、葉が緑になり、花を咲かせました。写真を載せましたが、小さな白い花と、葉が紅葉している部分と緑に分かれているのがお分かりでしょうか?花言葉どおり、素直になれそうな美しい花が咲きました。

リワークでは任意で植物の世話係として「ボタニカル係」を決め、毎朝水やりを行なっています。しかし、ボタニカル係ならではの苦労もあります。前述のサンセベリアは、つぼみは1月初旬についたのですが、なかなか花が咲かず、ネットで育成方法を調べ、水やりなどを変更といった努力の末、ようやく花が咲きました。また、係になると単なる風景だった観葉植物が個々の生きものであることを実感するそうです。そして過去のボタニカル係から受け継いできた、その生き物たちを大切に育てようと思うと話されていました。

私はこの話を聞いて感動しました。普段リワークに通っていても観葉植物は、課題に追われている時のちょっと目を休める程度の感覚でしたが、ボタニカル係の苦労や感動を聞いて、観葉植物の生育状況をこまめに確認するようになりました。リワークにある観葉植物が、今後も通所者の目や心を癒すことを祈ってやみません。