私は、リワークで「交流分析」というものに取り組みました。交流分析とは、約60年前にアメリカの精神科医によって生み出された自分の心の状態を理解するための理論の一つで心地よいコミュニケーションを考えていく心理療法です。
具体的には、1人の人間の中には3人の人格が居ると考えます。それは、P(Parent、大人)、A(Adult、大人)、C(Child、子供)と呼ばれます。それぞれの人格の特徴としては、以下の通りです。
・Pは批判や非難、思いやりや同情を示す心。
・Aは物事を客観的に評価したり、合理的な心。
・Cは素直な欲求や感情に従う心。
この中の1人が人格全体を統制していたり、3人の間を行ったり来たりすると考えられており、そのバランスは個々人によって様々です。簡単な質問に答えるだけで、自分のP、A、Cのバランスや傾向をグラフ形式で把握することができます。
この交流分析を行うと、自分をより深く理解したり、新しい気付きが得られたりするので、心身のコントロールがうまくできるようになります。実際、私自身は基本的にはCが低く、自分自身に素直になれていなかったということが自覚できました。今は、自分の気持ちや感情を大切にして、自分自身を褒めてあげられるように意識しており、以前より心が軽くなったと実感しています。戸田病院のリワークでは、このようなプログラムを通じて、復職に向けて様々なことを学んでいきます。