2024-08-05

「みんなで咲かせた!ひまわり畑!」

皆さま、こんにちは、作業療法室です。

今回は女性慢性期閉鎖病棟で患者様と病棟ホールの装飾をした様子をお伝えします。この病棟では季節に合わせて病棟ホールの壁面を飾っています。

今回のテーマは夏。「夏と言えば!」とアイデアを募ると、ひまわりや花火、スイカ、風鈴など様々な意見が挙がりました。皆さんで相談して、今回はひまわり畑を作ることになりました。このように患者様が日頃から自由な発想で主体的に活動・体験を行えるように心がけています。

各患者様が花びらに工夫を凝らして個性豊かなひまわりが咲きました。たくさんの患者様が携わって今回も素晴らしい作品が仕上がりました。「ひまわり畑見に行きたいな」「華やかでいいねえ」などの声があがり、皆さんの笑顔が溢れるひと時となりました。

今後も季節を感じることが出来る作業療法を大切にしていきます。

2024-08-02

『暑さ対策』

こんにちは、男性開放病棟です。

当病棟は開放病棟ということもあり、患者様は外出する機会が多くなっています。

そのため35℃以上の気温が続く中、暑さに順応していただけるように少しずつ外気に触れる機会を設けました。当院の中庭で外気に触れ、少し散歩し水分補給を行うというシンプルなことを行いました。しかし、暑さに順応することは大事なことで、体調の自己管理も外出時に必要になり、適宜、休憩を挟むことや日陰を選んで歩いたりと、暑さ対策は重要になります。実際に消防の現場では、「暑熱順化」といった暑さによるストレスを繰り返し受けることで、暑い環境で体の負担を減らすような適応を作る対策がとられています。

参加された方で「暑くて大変だ」「麦茶が美味しい」などの声もあり、患者様ご自身で暑さを実感している様子がみられました。これから夏も本番になり、熱中症の危険が高まってきます。我々も患者さまの体調管理と外出時、帰院時の声掛け等を行いささいな変化にも対応できるよう心がけていきたいと思います。

2024-08-01

ストレスケア病棟心理プログラム「集団認知行動療法」

こんにちは、戸田病院心理室です。

今回は、ストレスケア病棟で実施している心理プログラムの1つ、「集団認知行動療法」についてご紹介します。

皆さん、「認知行動療法」という言葉を聞いたことはありますか。これは、「考え方のクセ」や「ものごとの捉え方」といった自分の認知のパターンを知り、より柔軟性のあるものに変化させていくことで、抑うつ感や不安感の改善を図ることを目的とした心理療法です。ストレスケア病棟では、数名の患者様とともに行うため「集団認知行動療法」とし、このプログラムを再発予防の一貫に取り入れています。

集団で行うことや「認知行動療法」というちょっと難しそうな名前のプログラムに、最初は緊張した雰囲気もあるのですが、参加されている患者様と様々な思いを共有する中で、「こういう考え方もあるんだな」という気づきが得られたり、わからない時にもお互いに助け合いながら理解を深める様子が見られております。先日、全てのプログラムを終えた患者様からは、「受けてよかった。退院後もし何かあっても、ここで学んだことが支えになってくれると思う」という嬉しいお言葉をいただきました。

体調が万全とは言えない入院中の環境で、新しく学ぶことは非常に大変な事だと思います。しかし、退院後の生活を見据え、少しでご自分の中で“気づき”を得て自己理解を深めていただけるようにとプログラムを実施しております。

2024-07-25

魚の臭みを取り、旨味を出す「粕漬け」について

こんにちは、戸田病院栄養課です。

 今回は粕漬けについてご紹介します。粕漬けとは、お酒を絞った後にできる「酒粕」に魚や野菜を付けた保存食です。平安時代の文献にも記載があり、古くから日本にある伝統的な食べ物です。米を麹や酵母などにより発酵させてもろみを作り、熟成させたもろみを絞ると日本酒が出来ます。残りの固形成分が酒粕で、発酵によって増したうま味や栄養がたっぷり残っています。そのため、粕漬けは美味しいことはもちろん、健康や美容にも良いものです。

 魚の粕漬けは、酒粕からアスパラギン酸やグルタミン酸などの旨味が魚に移り、ほのかな酒の風味が魚の臭みを取って、味を一層引き立てます。また、酒粕には赤血球を作る時に必要な葉酸が豊富なため、貧血予防に効果が期待できます。

2024-07-24

外来の診察でお聞きすること

こんにちは、戸田病院外来です。

精神科の病院に初めて訪れることは、患者様にとっても、ご家族にとっても大きな不安を抱えていることと思います。私たちは、心に不安を抱えた患者様が、安心して診療を受けられるよう、医師・看護師・心理士・精神保健福祉士・薬剤師・検査技師・事務と連携し、患者様の心のケアを行っています。

精神疾患、こころの病気は目にみえず、血液検査やレントゲン検査だけでは診断することができません。そのため、「患者様からの話」が診断のために必要となります。一度でも精神科や心療内科を受診されたことがある方は、「どうしてこんなことまで聞くんだろ」と思ったこともあるのではないでしょうか。

たとえば、「生育歴」

・生まれはどこなのか

・家族構成(兄弟、姉妹は何人、ご自身は何番目)

・婚姻歴、子どもの人数

・家族の中に精神疾患と診断された人がいるか

・発達に異常はなかったのか

・家庭環境はどうだったか

・学歴、職歴

・学生時代の様子(勉強ができたか、級友との関わりなど)

など、精神科を初めて受診される方には、外来看護師や診察医から以上のようなことをお聞きいたします。もちろん、今、患者様ご自身がどのような症状に困っていて、それがいつからなのかという「主訴」についてもお尋ねいたします。

なぜ、こんなに詳しくお聞きするのかというと、精神疾患は生まれ育った環境による影響を受けることがありますし、家族との関係性やストレスを感じるような出来事があったかなどを知ることが診断の手掛かりとなります。

受診を考えている方は、分かる範囲でメモやノートにまとめてみたりすると、受診の際に医師へ説明がしやすくなると思います。

2024-07-22

「頓服って何ですか?」

お薬をお渡しする窓口で「頓服って何ですか?」と質問を受けることがあります。

“毎食後”のように時間やタイミングをあらかじめ決めて服用することではなく、必要になった時に服用するお薬のことです。症状があるときにのむものなので次の診察までに全く使わないことも多々あるでしょう。めまいがする時、痛い時、ちょっとイライラしているなと感じた時にのむものなど、さまざまな種類があります。毎日のむお薬だけだと不安な時のサポート役をしてくれます。安心ですよね。

ご自身のお薬に頓服薬があれば、どのくらい使ったのか、どれくらい残っているのか診察時にお知らせ下さい。

診察の一助となります。

2024-07-19

「音楽に合わせて体操」

こんにちは、戸田病院男子慢性期閉鎖病棟です。

雨の降る6月のある日、私たちの病棟では、病棟レクリエーションとして体操を行いました。晴れていれば、院内のグラウンドに出て、散歩などを行う予定でしたが、この日はあいにくの雨。病棟内ホールにて、音楽に合わせて体操を行いました。ホールの窓から見える景色は雨で暗いものですが、その雰囲気を吹き飛ばすように、皆さん楽しく体を動かしていました。職員も一緒に体を動かしましたが、皆さんのすぐ横で楽しそうな笑顔をみることができ、「また一緒にやりましょう」という声も聞かれ、私たちも嬉しくなりました。

2024-07-18

離床の促し ベッドから離れることも治療

こんにちは、戸田病院身体合併症病棟です。

6月に入り、雨が多く、梅雨時の様なじめじめした日が多くなりました。スタッフ一同

温度の変化に合わせて、対応しております。

当病棟では、病棟スタッフと作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)との多職種連携を図り、患者様の離床に力をいれています。離床とは、寝ている状態から起き上がり、食事などのタイミングでベッドから離れることを指します。以前は体調などを考慮し、ベッド上で食事を摂取する患者様が多く、数名がホールで食事を召し上がっていましたが、今では人数がとても増えました。時折、患者様どうしで会話する様子も見られます。今後は離床だけではなく、なぞなぞ、カラオケ、ゲーム等を行い、患者様の気分転換を図るとともに精神症状の把握、ADL低下予防に繋げていきたいと思います。

KODAK Digital Still Camera
2024-07-17

デイケア リワークコース #2

リワークに通所するようになって、体調回復に大きな影響を与えたのが、①朝起きた時「リワークに行くぞ!」という一日の目標ができたこと。毎日、何の目標もなくダラダラと過ごす生活が変わってきたのです。そして、②生活リズムが整い出したこと。起床・就寝・入浴・食事時間を規則正しく取り、日中はリワークで活動することにより、夜はしっかりと睡眠を取ることができる様になりました。「生活リズム」はうつ病回復に一番重要な要素だと言っても過言ではないと感じています。

その後は、活動できる量が徐々に増えていき、それに比例するかのように体調も少しずつ回復していきました。体調が良い時もあれば悪い時もありましたが、その波の大きさはリワーク通所前に比べ、明らかに小さくなっていました。

リワークでの活動を通じて、共通の病気を患っている仲間が自分と同じような悩みや苦しみを抱えていることを知り、「自分一人だけではなかった」ということに気づき、共感し合いながらリワークプログラムに取り組むことができました。現在、復職準備クラス3名の中で私が最年長、最年少は親子ほど年の離れた若者と“同期”として、同じ目標に向かって頑張っています。

2024-07-15

デイケア リワークコース #1

こんにちは。デイケアリワークコースです。現在、リワーク通所をされている方がリワーク通所前と通所後の気分・体調の変化について書いてくださいました。実体験に基づいた内容になっていますので、リワーク通所を考えている方、迷われている方にご一読いただければと思います。

リワーク通所前と通所後の気分・体調の変化

◆リワークに通所する前の気分や生活リズムについて

リワークに通所する前の私は、体調がどん底だった時から比べると少し抜け出しつつある状態でしたが、周期的に「気分の落ち込み、不安や焦り、意欲の低下、自信喪失、頭の回転が鈍い」等の精神症状や「睡眠障害や立ち眩み、倦怠感」といった身体症状に襲われ、体調が良い時と悪い時の波が大きく、それを繰り返していました。

当時の私の生活は、朝6~8時の間に起床して、朝食は取ったり取らなかったり。その後、二度寝。12時頃昼食を取り、体調が良い時は、ウォーキングをしたり、買い物に出かけたり、韓国ドラマを鑑賞したりと活動的に動けましたが、体調が悪い時は横になってダラダラと過ごし、入浴も億劫で2、3日入らない事もざらにありました。20時頃夕食を取り、ソファーで横になってテレビを観ているうちにいつの間にか寝ている、といった生活。体調が悪い時は、一日15時間以上横になっていました。

◆リワーク通所後の体調回復の経緯(リワーク通所で、気持ちにどんな変化があったか)

まず初めに「戸田病院のリワークとはどのようなものなのか」を知るため、説明を聞きに病院を訪ねました。その中で、リワークプログラムの受講風景も見学させていただきました。見学して数日後、リワークに通所することを決断したわけですが、「自分は休まずリワークに通えるか」、「自分はリワークプログラムにちゃんと取り組むことができるか」といったことに不安を感じ、自信が持てないままリワーク初日を迎えました。その日の朝は、不安と緊張で一杯だったことを思い出します。しかし、行ってみると職員の方や先輩リワーク生が優しく声をかけてくれ、夕方には不安や緊張が解消されていました。

#2につづく